Stchang’s Diary

すとちゃんが綴る、他愛ないほのぼの日常。

本に関して

 割合に本が好きだ。学生の頃に比べると読書量が減った感覚は否めないけれど、今でも読んでいることは読んでいる。最近は町田康の著作がよかったし、又吉直樹「劇場」は本当に素敵な本だった。

 

 先日、職場で飲み会があった時に、「本は読むのか」と聞かれてそこそこだと答えた。途端に「あらぁ読むのかこの人」みたいな顔をされたのでほんの少しだけ反応に困ってしまった。学生時代も、今の職場にもだが、ぼくの身近にあまり読書をする人がいないので、最近は自分から率先して「好きだ」とは言わなくなってしまったけれど、ふとした拍子に本に関する話題になると嬉々として語ってしまう自分がいる。

 

 親の影響だと思う。両親は大袈裟な表現なんかじゃなくて本当に「本の虫」だった。もっと言うなら「娯楽の虫」だった。本だけじゃなくて、二人とも映画やドラマも大好きな人だった。影響されたのだろう。その中でも二人が重要視している娯楽が本だった。話していた内容をはっきりと覚えているわけではないけれど、娯楽に強度みたいなものがあるのなら、間違いなく本が一等賞である、みたいなことを両親が熱心に話していたことを覚えている。

 

 その結論自体に異存はないけれど、残念ながら(というべきなのかどうなのか)ぼくが読む本のジャンルは、二人のどちらとも、あんまり似通ったものにならなかった。

 

 例えば、母はわかりやすいエンターテインメント小説が好きで、村上春樹みたいなのが大嫌いな人だったけれど、ぼくは結構好きな人になった。父は馳星周みたいなノワールが好きだけど、ぼくは勧められたりしない限り、自分からは読まない。そして、ぼくが普段から読んでいるものに関しては、いくら勧めても二人は絶対に手に取ろうともしなかった。自分たちの中で好きなものがしっかり固定されていて、いい意味でも悪い意味でもあまり挑戦をしない人たちであった。

 

 前の記事に繋がる部分があるが、ぼくには学生時代に友達が一人もいない時期があったから、その時は休み時間も授業中も本ばかり読んで過ごしていて、結果的にそれで乗り越えられたところがある。本はこれからもおそらく、ぼくにとって特別な存在であり続けるだろう。

 

 思えば以前、結構頻繁に読んでいた時は、身近な人が知っていようが知っていまいが御構い無しに自分が好きな本のことをよく話していた気がする。そのことを今日の昼にふと思い出して、ではもう一度はっきりと声に出して「本が好きです」と宣言することで、また頻繁に本を読むようになるのかな……、と半ば安易と言えなくもない発想のもと、今日の記事を書くに至った。

 

 夏はやはり「青春デンデケデケデケ」ですね。ホースメンのみんなと、また遊ぼうかな。